USDJPYは110円台の定着に2週続けて失敗

先週1週間の対ドルでの主要通貨の騰落は、上昇通貨は上位よりAUD(+0.38%)、JPY(+0.30%)、CHF(+0.09%)と続き、

下落通貨では上位より、NZD(-0.48%)、GBP(-0.24%)、EUR(-0.21%)、CAD(-0.10%)と続いています。

USDJPYという通貨ペアでみれば、110円台に乗せたものの、先々週に続き110円の大台を維持出来ずに反落、110円台の定着に2週続けて失敗したことになります。

さらに、USDJPYは、先週は週足陰線となり、やや頭が重くなってしまった感を与えます。

先週金曜の雇用統計後は米金利低下からドル売りの流れが鮮明でしたが、JPYは主要通貨のなかでは、上昇第2位、結果、クロス円が全般調整した週となりました。

先週予想した値幅と実際の値幅

USDJPY
予想した値幅、162pts
実際の値幅、100pts

EURUSD
予想した値幅、190pts
実際の値幅、150pts

EURJPY
予想した値幅、178pts
実際の値幅、98pts

木曜のADP雇用報告でドル買い、金曜の米雇用統計でドル売りと主要通貨の多くは行って来い、ドルに市場の焦点が当たるなか、クロス円の動きは緩慢でした。

今週予想する値幅、68%/95%の上限/下限

USDJPY
予想する値幅、188pts
68%上限/下限、108.58/110.46
95%上限/下限、107.64/111.40

EURUSD
予想する値幅、236pts
68%上限/下限、1.2049/1.2285
95%上限/下限、1.1931/1.2403

EURJPY
予想する値幅、206pts
68%上限/下限、132.22/134.28
95%上限/下限、131.19/135.31

値幅の概念、考え方はこちらの動画からご確認ください↓
https://youtu.be/h-GRcSrFhCA

今週は6/10米CPIの行方に注目

先週金曜の為替市場の反応ですが、5/7の4月の米雇用統計後と全く同じ、予想をやや下回ったことから、米金利低下、ドル売りの流れでした。

そして、5月は5/12の米国のCPI(消費者物価指数)が大きく上振れ、金利が急上昇、ドルが反転上昇に切り返しました。

先週、USDJPYは110円台乗せに失敗したことで、今週の前半はおそらく上値重い展開、ただ、今週末の着地は、再び6/10発表予定の5月の米CPIが行方を決めるのだと思います。

市場が予想するこのCPIの前年比の伸び率は、+4.7%と先月より一段の上昇が予想されています。

昨年のコロナ後の一番経済が委縮した時期と、やや過熱し始めた現在を比べるわけですから、伸び率はかなり大きなものになるはずです。

6/10ECB理事会の注目ポイント

今週は、6/10にECB理事会が開催予定ですが、焦点は以下となります。

(1)PEPP(パンデミック緊急資産買入れプログラム)の買い入れを減額方向にするか。

現在のPEPPの枠は1.85兆ユーロ、枠を使い切れば終わりなので、将来のいずれどこかの地点で減額することは目にみえています。

ただ、このところのECB理事会のボードメンバーらの発言をみる限りは、今回ではないでしょう。

(2)今回の会合では、この先の経済見通しを発表しますが、おそらく上方修正してくるはずです。

(3)最近のユーロ相場の動向に関し、ユーロ高けん制が入るか。

このECB理事会ですが、強弱入り混じり、あまり方向性がみえてくるイベントでもないかなと思います。

総じて、現在の金融市場が見据えるのは、ここからの経済の回復スピード、欧州>米国>日本の構図はおそらく変わりませんから、通貨の見通しもこれでよいと思います。

それ以外では、英国の6/21のロックダウンの全面解除に向け、来週6/14にハンコック保健相が最終判断すると伝えられています。

短期的なポンドの行方を左右しますので、ロックダウンの解除の行方等の報道には要注目となります。

 

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