先週は3週連続で(AUDJPY以外の)クロス円が上昇


先週1週間の対ドルでの主要通貨の騰落は、上昇通貨は上位よりGBP(+0.81%)、CAD(+0.19%)と続き、

下落通貨では上位よりAUD(-0.78%)、JPY(-0.71%)、NZD(-0.40%)、EUR(-0.15%)、CHF(-0.08%)と続いています。

先週の水曜に発表された米国のCPI(消費者物価指数)が上振れしたことで、米金利上昇、ドル高の流れとなったものの、この市場反応は翌日の東京時間まででした。

米株は、木、金と短期的な底が入り続伸、米金利は低下、リスクセンチメントにも底が入りやや改善、為替市場でもドル売りの流れとなりました。

週を通じてみると、JPYはAUD以外の全ての通貨に対しパフォーマンスで劣り、3週連続で(AUDJPY以外の)クロス円が上昇したことになります。

先週予想した値幅と実際の値幅

USDJPY
予想した値幅、180pts
実際の値幅、143pts

EURUSD
予想した値幅、216pts
実際の値幅、118pts

EURJPY
予想した値幅、220pts
実際の値幅、129pts

クロス円は確かに上昇しているのですが、先々週とはやや逆で、JPYが売られるなかで、その他の主要通貨も売られているので、クロス円の値幅が再び小さくなっています。

今週予想する値幅 68%/95%の上限/下限

USDJPY
予想する値幅、156pts
68%上限/下限、108.57/110.13
95%上限/下限、107.79/110.91

EURUSD
予想する値幅、186pts
68%上限/下限、1.2052/1.2238
95%上限/下限、1.1959/1.2331

EURJPY
予想する値幅、186pts
68%上限/下限、131.87/133.73
95%上限/下限、130.94/134.66

値幅の概念、考え方はこちらの動画からご確認ください↓

今週の展望

今週は、月の中旬ということもあり、先週より一段の材料難の週となりそうです。

イベント的には、本欄では最近よくトレードするCADの短期的な方向性を占うという点では、5/19、21:30、カナダで4月のCPIが発表予定、前年比で+3.1%が予想されています。

考え方は、先週の米国のCPIと全く同じで、原油高や労働需給のひっ迫などを前年の経済活動がほぼ止まっていた時期と比較するわけですから、上振れは半ば当然といえます。

5/19、27:00、4/27-28開催分のFOMC議事要旨が公開されますが、「物価の上昇は一時的」という認識から、テーパリング(量的緩和の縮小)の議論が始まっていたとは思えません。

イベントレスで通過でしょう。

5/21、欧州時間に入り5月のユーロ圏主要国のPMI(購買担当者景気指数)の発表が予定されていますが、前月4月よりやや低下が予想されていますが、かく乱要因ではありません。

先週の米国の物価関連の経済指標で動揺が走った金融市場ですが、その後は金利の低下から、やや落ち着きをみせています。

今週は週を通じて、金利に大きな変動を招きそうなイベントは存在せず、当面の落ち着きどころを探る週になるかと思います。

5月には株を売れ、「セル・イン・メイ」の格言がありますが、金融市場の一旦の落ち着きを前提に、CADJPYなどのクロス円の押し目買いを再度検討したいと思います。

 

私の有料メルマガSmart LogicFXの内容を一部抜粋してお届けしています。
詳しいポジションはSmartLogicFXにて配信しています。