先週の動き

先週1週間の主要通貨の騰落は、上昇通貨は上位よりCAD(+1.48%)、CHF(+0.05%)と続き、

一方で、下落通貨でも同様にJPY(-1.36%)、EUR(-0.64%)、NZD(-0.51%)、GBP(-0.45%)、AUD(-0.41%)と続いています。

先々週に中央銀行のテーパリング(量的緩和の縮小)がアナウンスされたCADが大幅続伸、一方で、米金利の反転上昇、月末のリバランスなどから、全般ドル高の動きとなりました。

先週1週間でみれば、主要通貨は、対円では全て上昇したことになり、CADJPYが+2.88%と大きくアウトパフォーム(注)しています。

(注)投資結果の優劣を表す言葉。アウトパフォームは他の投資商品より運用成績が勝ること。反対はアンダーパフォーム。

先週予想した値幅と実際の値幅

USDJPY
予想した値幅、162pts
実際の値幅、171pts

EURUSD
予想した値幅、200pts
実際の値幅、133pts

EURJPY
予想した値幅、196pts
実際の値幅、210pts

月末の資金フローもあり、先々週までのドル売りの流れが一変、全般ドルが買い戻されるなか、USDJPYの変動幅が拡大してきました。

結果、クロス円の上昇につながり、EURJPYも先々週末比では値幅が広がっています。

今週予想する値幅、68%/95%の上限/下限

USDJPY
予想する値幅、170pts
68%上限/下限、108.50/110.20
95%上限/下限、107.65/111.05

EURUSD
予想する値幅、182pts
68%上限/下限、1.1928/1.2110
95%上限/下限、1.1837/1.2201

EURJPY
予想する値幅、206pts
68%上限/下限、130.40/132.46
95%上限/下限、129.37/133.49

値幅の概念、考え方はこちらの動画からご確認ください↓

今週の展望

先週、USDJPYやクロス円が上昇しましたが、今週は広くこの継続性を占う週となりそうです。

今週は、5月第1週ということもあり、米国を中心に経済指標の発表が多数、いずれも良好な結果が予想されていますが、かなり織り込み済みという側面もあります。

5/3 23:00
米4月ISM製造業景気指数
市場予想で65.0となり、3月の64.7から一段の改善が見込まれています。

5/5 23:00
米4月ISM非製造業景気指数
市場予想で64.2となり、3月の63.7から、こちらも一段の改善が見込まれており、強い結果はドル買い要因となります。

5/4 21:30
米3月の貿易収支の発表
消費の回復からの輸入増、半導体不足からの自動車生産の停滞で輸出減、この影響から貿易赤字が過去最大に膨らんできました。

先月からのトレンドは変わっておらず、今回3月の予想も一段の拡大が予想され、こちらはその通りであれば、ドル売り要因です。

5/7 21:30 米4月の雇用統計
失業率では前月の6.0%から5.7%への改善、NFP(非農業部門雇用者数)の増加幅も同様に+91.6万人から+97.0万人への増加幅の拡大が予想されています。

英国では5/6にスコットランドの議会選、BOE(イングランド銀行)が政策金利を発表予定ですが、据え置き予想、ただワクチン接種は進んでおり、声明文等の変化には要注意。

さらに、ダークホース的なところでは、5/6にTCMB(トルコ中銀)が政策金利を発表予定、前回は政策を据え置くものの、声明のなかで引き締めバイアスをこっそり転換しています。

こちらは、主要通貨に関する金融政策の発表ではありませんが、政策の変更(特に利下げの場合)は台風の目となりかねないので注目です。

金融市場全般を見渡しますと、穀物などの商品市況、銅や原油などの商品も天候不順、需要の増加、インフレの台頭などから騰勢を強めています。

教科書的な見方として、USDJPYやクロス円の上昇には追い風となります。

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