●昨日は、東京時間からの流れを受け、金融市場は月末の整理売り優勢の展開。

●株、原油、為替市場では資源国通主導で反転下落へ。

●米財務長官に元FRBイエレン議長の正式任命は材料視されず。

 

OPEC(石油輸出機構)と非OPECの主要産油国で構成するOPECプラスの年末に期限をむかえる減産の延長協議は、さらなる議論が必要と協議を12/3に延期、結論を見送りました。

サンクス・ギビング・デーの祝日のなか、北海ブレントがすでに下落に転じていたこともあり、原油先物は2日続落、一時44ドル台とやや頭打ち感がみられます。

月末のリバランスの売りに押され、ダウやナスダックは終日マイナス圏での推移が継続。

大証の夜間取引で日経平均先物12月限も下値を26365円まで拡大しました。

 

為替市場では、原油価格の下落もあり、これまでのリスク選好の動きの巻き戻しから資源国通貨が反転下落。

AUDUSDが昨日高値0.7408、NZDUSDも同0.7051から反落となりました。

この動きのなかで、EURUSDが9/1の年初来高値1.2014(銀行間市場の高値)に迫る1.2003まで上昇するもののこちらも反落して引け、米大統領選以降のラリーにやや一服感がみられます。

 

米国の大統領選で勝利をほぼ確実にしたバイデン前副大統領は、財務長官に元FRBイエレン議長を正式に任命と発表されています。

1789年の財務省の設立以来初の女性の財務長官の誕生で、FRBでの実績も抜群であり、通常であれば株式市場などで「ご祝儀買い」が入ってもよい位です。

昨日1日の金融市場の動きを振り返ると、日経平均先物12月限が高寄り後に反落、原油先物続落、資源国通貨群はオセアニア通貨が主導して反落と調整色を強めています。

これが11月の月末だけの動きなのか、それともグローバルでの株価の上昇が急であったための短期的な調整局面入りなのか、判断が難しいところですが、おそらく後者でしょう。

となれば、今までの流れの逆、リスク資産売り、為替市場ではリスク通貨売り、資源国通貨やオセアニア通貨売りということになります。

 

本日は、RBA(豪州準備銀)が政策金利を発表予定ですが、こちらは先月に利下げを発表していることもあり据え置き予想です。

短期的な方向性を決めるという点では、米国時間に11月ISM製造業景気指数の発表が予定されていますが、大きな流れを作るものでもないとみています。

AUDUSDの日足をみますと、新高値後に反落、前日の安値を下回る「キーリバーサル」(酒田五法では包み線、抱き線)を形成、続落を示唆しています。