欧州での新型コロナの感染再拡大やIfo企業景況感指数の発表から、下げ足を速めた欧州株ですが、ダウ先物が下げ幅を縮小したこともあり、一旦下げ止まりました。

地中海のガス田開発をめぐり対立するトルコとEUは、エルドアン大統領より「フランス製品のボイコット」との発言もあり、先週利上げが見送られたトルコリラが市場最安値を更新しています。

米国の新規感染者は2日連続で8万人を超え、世界の新規感染者が1日で40万人超えまで急増。ダウは寄付きから売りが続き、ザラバでの下げ幅を960ドル付近まで拡大しました。

大統領選まで10日を切り、なるべく持ち高を落としたい投資家がリスクを落とす動きから、引けにかけては欧州株が下げ幅を再拡大、独DAXは-3.7%の下げを主導して引けています。

 

■トレードポイント

目立ったニュース等はありませんが、欧米の多くの金融機関は、顧客向けのレポートのなかで、「大統領選が接戦になり、大統領が決まらないリスク」を指摘し始めています。

論点は、法廷闘争となり仮にトランプ大統領が負けとなってもホワイトハウスを去らず、政策運営が完全に滞るシナリオです。

郵便投票が急増していることもあり、11/3(日本時間では11/4)の大統領選当日には、おそらく決着する可能性は低く、金融市場は不透明感を強めることになります。

今市場で起こっていること、それは不確実性から手持ちの持ち高を減らして現金化する動きなので、リスク資産である株には新規資金が入りにくくなります。

昨日は、原油先物も-3.2%の下げました。為替市場でも、資源国通貨、クロス円を売る動きが継続とみています。戦略やポジションは現状維持です。