トランプ大統領がブラジル・アルゼンチンへの鉄鋼関税復活を示唆し、グローバルで株価指数は反落となりました。

米11月ISM製造業景気指数が市場予想を下回り、この動きを後押ししています。

昨日は欧米時間に入り、トランプ大統領は「ブラジルとアルゼンチンは通貨安誘導しており、両国に鉄鋼とアルミニウムの関税を復活させる」とツイッターに投稿しました。

米株の現物株取引を前に欧州株が高値圏より反落、ダウ先物が下げ幅を拡大、USDJPYやクロス円がアジア時間の高値より反転下落、前者は約半年ぶりの高値から反落となりました。

米11月ISM製造業景気指数は、48.1と市場予想の49.2を下回り、米金利は低下、米ドルが売られるなか、USDJPYで昨日安値108.93、EURUSDでは同高値1.1089を示現しています。

FOXニュースとのインタビューで、米ロス商務長官が「中国と(第1弾の)合意がない場合、トランプ大統領は対中関税の引き上げに動くだろう」と発言したこともこの動きを後押ししています。

米国時間の午後に入り、大統領顧問より「米中の第1弾の合意、通商合意は書面化され、年末までに合意可能」と伝わり、米株、日経平均先物、USDJPYは一旦下げ渋っています。

ECBラガルド総裁が欧州議会で議会証言、「ユーロ圏の成長は依然弱い」「ECBの緩和策は景気支援」と述べるに留め、金融政策への直接言及はなく、為替市場への影響は限定的でした。

本日はRBA(豪州準備銀)が政策金利を発表予定(12:30)、市場コンセンサスで据え置き、利下げはほぼ織り込まれておらず、年央以降3回の利下げの効果を見極める段階に来ています。