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フェイスブック顧客情報流失、米株が大幅安

昨日の東京時間は、今週に控える複数のイベントを前にクロス円中心に調整の売りが入り下値を伸ばした。AUDJPYは2016年11/21以来の安値81.25を示現した。

欧米時間に入り、一部報道で「日本時間の20時45分からブレグジット交渉に関し、進展の可能性」が伝えられた。正式な報道を待たずGBPは買われ発表前にGBPUSDで一旦高値1.4044まで上値を伸ばした。

その後のブリュッセルからの報道は「英国・EU、激変回避のため移行期間の導入で暫定合意」と報じられた。このなかで短期的な合意を優先するため「離脱後の英国・北アイルランドの国境等の扱いについては先送り」した。

ただこの合意には、EU27か国の首脳会議で承認が必要で、在英多国籍企業にとっては、投資案件の凍結等根深い問題も残った。それでもGBPUSDは上伸、昨日の高値1.4087を示現した。

フェイスブックの利用者5000万人の個人情報の流失と報じられた。ナスダックを主導に米株が急落、フェイスブックは下げ幅を拡大(引けでは-6.77%)した。欧州時間からのリスクセンチメントの改善で106.31の昨日に高値まで上伸していたUSDJPYが反落、105.78のこの時間の安値を示現した。

欧州株・米株3指数ともに反落、ダウは3日ぶりに反落-1.35%、原油先物は4日ぶりに反落62.06、金は4日ぶり反発1317

一日では、主要通貨の騰落は上昇通貨ではその幅の大きい順にGBP(+0.61%)、NZD、EUR、DKK、SEK、CAD、CHF、AUDと続き、一方で下落通貨でも同様にJPY、NOKと続いた。

黒田総裁がG20に参加するためブエノスアイレスに現地入りするなかで、黒田日銀の2期目は本日スタートする。既に2%の物価目標をここまで7度先送り、異次元緩和の下で買い入れた日本国債の総額は450兆円に達した。

デフレこそ克服したものの、この先を見据えると政治の混乱からメディアには「アベグジット」の文字があふれ始めた。ここまでアベノミクスは黒田日銀と一蓮托生で、黒田日銀2期目の5年を通じ全ての期間で「あべくろ」路線が継続される訳でも無い。

ここからはどうしても、非連続性、出口という概念が意識されやすい。この辺は異次元緩和の賞味期限の議論にも合致、「現行の政策を維持すると繰り返しても」やはり限界には近づきつつある。こうした政策の限界も、2015年のUSDJPYの高値125.86が、雲の上の存在になりつつある一つの理由となりそうだ。

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